無題

空は晴れてても、建物には蔭があるよ、
春、早春は心なびかせ、
それがまるで薄絹ででもあるやうに
ハレンチででもあるやうに
我等の心を引千切り
きれぎれにして風に散らせる

私はもう、まるで過去がなかつたかのやうに
少くとも通つてゐる人達の手前さうであるかの如くに感じ、
風の中を吹き過ぎる
異国人のような眼眸をして
確固たるものの如く、
また隙間風にも消え去るものの如く

さうしてこの淋しい心を抱いて、
今年もまた春を迎へるものであることを
ゆるやかにも、玆に春は立返つたのであることを
土の上の日射しをみながらつめたい風に吹かれながら
土手の上を歩きながら、遠くの空を見やりながら
僕は思ふ、思ふことにも慣れきつて僕は思ふ・・・・・・・・
                   『早春散歩』 中也

長谷川泰子を中也と奪い合った小林秀雄は
個人的な願いを聞き届けてくれない神などいらないと看破した。









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# by sensiryokukan | 2017-03-26 09:00 | Comments(0)

無題

言葉を友人に持ちたいと思うことがある。
それは、旅の途中で
自分がたった一人だということに気づいたときである。

たしかに言葉の肩をたたくことはできないし
言葉と握手することもできない。
だが、言葉にも言いようのない
旧友のなつかしさがあるものである。
                       寺山修司

どれほど時が過ぎようと
言葉自体は何も変わらない。
変わるのは受けとめる自分自身である。









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# by sensiryokukan | 2017-03-19 09:00 | Comments(0)

無題

マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや
                        寺山修二

言葉が僕を撃つ・・・









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# by sensiryokukan | 2017-03-12 09:00 | Comments(0)

無題

人生は美しいことだけ憶えていればいい。
私はそう考えている。
苦しいことの中に美しさを見つけられればもっといい。
『ああ面白かった』
死ぬ時. そういって死ねれば更にいい。
私はそう思っている。
                    佐藤愛子

言葉ある風景・・・









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# by sensiryokukan | 2017-03-05 10:00 | Comments(0)

無題

身体、頭、心の状態は
どこかで三面鏡になっているんだろう。
いくつになっても、しなやかに
心の触手を広げていたい。










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# by sensiryokukan | 2017-02-26 10:00 | Comments(0)